GEWELとわたし(碇明生)

NPO法人GEWELは2003年の設立以降、ダイバーシティ&インクルージョンを中心に、多くのひとに影響を与えてきました。GEWELと関わったことをきっかけに、新しい何かを起こしてきた「コトおこし」の例を紹介していきます。

File05:碇明生

 

GEWEL正会員/アンカレッジ・キャリア・コンサルティング代表/一般社団法人日本産業カウンセリング学会常任理事/国家資格キャリアコンサルタント試験分野別専門委員/アースデイ湘南実行委員

Q. あなたを掛け算で表現すると?
D&I×キャリア × コミュニケーション × ボランティア × 湘南ライフ

1950年東京生まれ、神奈川県茅ケ崎市在住、プラントエンジニアリング企業、バーコードプリンターメーカーなどで長年人事部門に従事し、還暦を迎えて独立しました。
現在は主として企業におけるD&I教育、キャリア開発、管理職のコミュニケーション研修などを行っていますが、どの仕事もD&Iの本質である「一人ひとりの違いを認め、それぞれの個性を活かす」ことが根本にあると考えています。

 

人生100年時代の後半を楽しむことも大切にしており、ボランティアとして、福島原発事故で未だに故郷に帰れないご家族を招待して、1000人の支援者とともにフラを踊る「江の島フラ・パラダイス」の実行委員を毎年務めています。今や家族のように親しくなった福島の皆さんとの交流は、一方的な支援ではなく、お互いが力を合わせ、心を通わせる、素晴らしい触れ合いの場となっています。

サザンオールスターズのファンであるため、ついに引っ越してきた桑田佳祐さんの故郷、湘南茅ケ崎では、桑田さんゆかりの方々やサザンファンとのつながりも増え、湘南らしくフラやウクレレ、SAPなどにもこの年になって手を染めており、湘南ライフを心から満喫しています。

Q. GEWELとの出会いは?
 女性部下からの紹介

2006年。部下の女性課長を介し、GEWELと出会う

バーコードプリンターメーカー、サトーの人事部長だった2006年に、部下の女性課長が目を輝かせて「素晴らしい組織を見つけました」と報告してきたのが、GEWELとの出会いでした。
さっそく当時の堀井紀壬子代表にお願いして、社内の女性社員を対象とした「セルフwエスティーム・ワークショップ」を開催しました。事前に対象者の希望を聞き、開催日時は休日土曜日の昼間とし、託児コーナーも併設しました。内容は「自分をあるがままに受け入れる」という奥深いものでありながら、体感を通した理解しやすいものであり、参加者には大好評でした。

 

Q. 具体的な転機やその後に訪れた変化は?
 ×企業内でのD&I推進。そしてGEWELのメンバーへ

サトーの人事部長をしていた時にGEWELと出会ったことは、同社におけるD&I推進に大きな影響があり、私自身も企業の中でD&Iを推進することの難しさを感じつつも、多くの学びを得ることができました。
GEWELの支援を受けながら2007年には、次世代法認定マーク「くるみん」を法施行直後に取得し、更に均等・両立推進企業表彰の東京労働局長優良賞を受賞することも出来、同社は女性活躍推進における先進企業と言われるまでになりました。
私個人としては、独立後しばらくGEWELと遠ざかっていましたが、異業種交流会を通じた長いお付き合いの先輩がGEWELの理事をされていたことから、GEWELへの参画のお声掛けをいただき、喜んでメンバーに加えていただきました。GEWELにおいては、D&Iを企業に浸透させるには、女性社員だけを対象にするのではなく、現場の長である管理職を変えていかなくてはならないという視点から、研修事業に取り組んできました。

 

Q. 今どんなコトを起こしていますか?
D&I推進とコミュニケーション能力の向上

現在も企業の管理職を対象としたD&I研修を行うことが多いのですが、理念あるいは会社の方針としてD&Iの意義は理解しても、実際に職場でD&Iを推進していくには、部下一人ひとりに対する個別のマネジメントを行う必要があります。そのためには管理職が部下と向き合うコミュニケーション能力を身につけなくてはならないのですが、指示命令型の管理手法に慣れた人たちにはなかなか難しいものがあります。ここが私自身の現在の問題意識となっており、コーチングやカウンセリングの発想を取り入れた、部下自身の個性を引き出す管理職のコミュニケーション能力を高める研修を実施しています。

また、複数の企業の女性管理職候補者を対象とした異業種リーダーシップ塾にファシリテータとして参画しています。今年は10社から60人を超える受講者が集まり、インクルーシブ・リーダーシップといった切り口からも議論を深めていきます。その他に、いくつかの大学でも毎年キャリア開発論の講義を行っていますが、その中でD&Iに触れ、社会に出る前からD&Iという概念を知ってもらうように努めています。

 

Q. これから起こしたいコトは?
 自分自身がD&Iを体現する存在であり続けたい 

現在67歳であり、人生100年時代も既に2/3を過ぎてしまいましたので、あと30年をどう生きるか、その中でD&Iという大切な考え方、価値観を自分自身がどう体現していくかを考えていきたいと思っています。具体的には自分自身が年齢や性別と言った属性にとらわれない自分なりの生き方を実践していくこと、周囲の人たちに対しても属性にとらわれないユニークな個々の存在として接していくことが基本だと思います。

そして、そうした生き方をビジネスやボランティア、趣味の仲間、地域社会など様々な場で実践し、情報として発信していくことができたらいいなと思っています。

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