【無料】GEWEL OPEN FORUM 2024 これだけは見逃さないで!

GEWEL OPEN FORUM 2024

来週 11月30日(土)19:30 ドアオープン。

「組織と個人の未来を共に考えるために」
~ダイバーシティ専門家の力を最大限に活用する~

D&Iを推進するときに遭遇するキャズムにはまっていませんか?

今春にD&I推進課へ異動の辞令を受け「ダイバーシティ推進者研修」を受講後、9月から本格的にD&I推進のアクションに取り組み始めた歴史ある上場企業の担当者を迎えてインタビューを行います。

担当になるまでD&I推進とは無関係だった担当者の奮闘を、生の声で聞いてください。
D&I推進に取り組んでいる人ならきっと共感すると思います。

これまでにGEWELが関わってきた事例もご紹介していきます。

D&I推進に手こずっている人も、これから始めたいと思っている人も是非ご参加ください。

関わったことのある人なら分かると思いますが、様々な要因があってD&Iの推進は簡単ではありません。
もし簡単なことだったなら、GEWELは20周年を迎えることなくその存在は不要になっていたことでしょう。

女性活躍すらままならないこの国で、想いを持ってD&Iを推進している人たちが集う機会にしたいと思っています。

一方通行の情報提供ではなく、短い時間でも共に考える時間にしていきたいです。

是非ご参加ください。

 

【開催概要】

【日時】 2024年11月30日(土)19:30~21:00

【場所】 Zoomオンライン

【参加費】 無料

【登壇者】 GEWEL理事、企業のD&I推進担当者

 

参加申込はこちら

【無料】GEWELオープンフォーラム2024(11月30日 19:30〜)

GEWELオープンフォーラム2024

「組織と個人の未来を共に考えるために」
~ダイバーシティ専門家の力を最大限に活用する~

今やD&I(ダイバーシティ&インクルージョン)は、HR(人事)を超えてあらゆる業務に深く関わってきています。

D&I戦略は、単なる企業文化の改善にとどまらず、CM制作、イベントの運営、商品開発、そして日常のコミュニケーションにまで大きな影響を与えます。D&Iの不足は、重大な炎上や企業イメージの低下に繋がりかねません。しかし、事前に専門家の知見を活用し、問題発生を未然に防いでいる企業も多数存在します。

昨年のオープンフォーラムでテーマにした「キャズム」も、「専門家の助言で困難を乗り越えた」「事前相談が安心材料になった」という事例が実はあります。

こうしたケースは目立ちませんが、組織を守るために極めて重要です。

本年のフォーラムでは、さまざまなシチュエーションにおいてD&I専門家を活用する方法をお伝えしていきます。

後半のディスカッションタイムでは、実際の事例を通じて「こんな場面で専門家が役立つ!」というヒントが得られるでしょう。

ぜひ、この貴重な機会を通じて、企業の未来を共に考えていきましょう!

どなたでも、お気軽にご参加ください!

 

【開催概要】

【日時】 2024年11月30日(土)19:30~21:00

【場所】 Zoomオンライン

【参加費】 無料

【登壇者】 GEWEL理事

参加申込はこちら

ダイバーシティ推進者研修の参加者募集

ダイバーシティ部門の担当者の方々へ

ダイバーシティ推進担当者の不安を解消し、覚悟を育む「ダイバーシティ研修」が始まります!

ダイバーシティ推進者研修(全6回+個別面談)

様々な切り口からダイバーシティ推進を考える研修となります。(GEWEL20周年記念として開催した研修をブラッシュアップした内容となっています)

現在開催されているダイバーシティ研修の多くが、女性活躍、障害者雇用、LGBTQなどに特化して学ぶ内容が多いように感じています。

それぞれを深く学ぶことはとても大切ですが、ダイバーシティ戦略にはたくさんの視点があるため、特化した研修だけでは選択した以外の視点が抜け落ちてしまう可能性があります。

そこで、今回ご提供する研修では、多様なバックボーンを持つGEWEL理事5名のそれぞれの専門を活かし、ダイバーシティに関して様々な視点から一気通貫で学べるように構成しました。

担当になって日が浅く、これから何をしていこうか?とお考えの方には、基本的なことから考える絶好の機会となります。

これまで担当者として活動してこられた方には、振り返りも兼ねながら別の新たな視点を発見する機会にもなります。

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GEWEL20周年記念の「ダイバーシティ推進者研修」に参加した人の感想

『ダイバーシティとは、どういう風に効果があるのか、というのが分かりやすく、これなら、人にも説明できるようになるな、と思いました。』

『愚直に継続し続けること。心に響きました。やはり、これができるかどうかが、できた企業と失敗してしまった企業に分かれるのかな、と思いました。そして、これが一番簡単でない。ダイバーシティ2.0の資料が初めてみたので、非常にわかりやすかったです。』

『弊社では女性活躍推進(女性の応募比率・役員比率向上、離職率低減)がまず掲げられていて数値的なところばかりに目が行き本質を見失っていると私は感じていたのですが、本日の授業の内容にもありました推進していくための確立された手順や事例を参考にしていきたいと思いました。』

『資生堂の20年前の施策が今見ても新しく感じるのは衝撃でした。継続の大事さを改めて実感できました。』

『他社の皆さまのご意見も参考になるのと同時に、一からスタートする弊社の現状に一緒にやっていけるかどうか不安が有りながらも皆さまと思いを共有し学びを深めていきたいと思いました。』

『人によっても扱っている領域によってもD&I定義が異なる、何のためのダイバーシティかは常に変化している等、目から鱗の情報で大変勉強になりました。』

『ダイバーシティの観点で障がい者雇用について学び、改めて企業の障がい者雇用率や特例子会社での仕事等を知る良い機会となりました。』

『「マイノリティを雇用する必要性」への回答が印象的でした。同質化を防ぎ企業がさらに成長するためには異分子による刺激が組織に必要ということだと思いました。瓶に入れられたノミの実験を思い出しました。
「他者と働く」の書籍紹介にあった「外国籍かどうかにかかわらず、人と人はみなちがうので、わかりあえない存在であり~コミュニケーションをとって相手を受け入れながら、それぞれが気持ちよく働ける組織づくりを心掛ける」というのがダイバーシティ推進の目的なのだと改めて理解しました。』

『働き方を学ぶ中で、労働時間や睡眠時間を意識する良い機会となりました。』

『大枠のところの考え方は、あっていたように思いますが、障害者、異文化、人種差別というところは、ほとんど知識がなかったので、勉強になりました。また、体制、巻き込みあたりも、聞いて覚悟ができました。』

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たくさんの方々のご参加をお待ちしております。

☆こんな方におすすめ
・ダイバーシティ推進の部署に所属する担当者
・上記以外でダイバーシティ推進を任されている担当者
・組織内でダイバーシティ推進を進めたいと目論んでいる人

☆受講のメリット
・基本的な概論を学ぶことで、今後組織での推進時のヒントになります。
・様々な視点で考えることができます。
・ダイバーシティ推進に携わる人との人脈が広がります。

※ ダイバーシティ推進担当向けの研修につき、心理的安全性を確保し担当者間の交流を大切にしたいと考えております。
そのため同業他社さまには参加をご遠慮頂いております。
申し訳ございませんが、ご理解のほど宜しくお願い申し上げます。

 

<<研修概要>>

【開催方法】 オンライン(Zoom)

【日程】 2024年12月4日〜2025年1月22日(毎週水曜日開催、全6回)

【時間】 2時間(13:00-15:00)

【研修テーマと開催日】
① 12/4(水):ダイバーシティ概論:基本的な考え方・経営戦略(担当:小嶋)
② 12/11(水):ビジネスと人権、異文化理解、アンコンシャス・バイアスなど:
ベースとなる思考(担当:稲葉)
③ 12/18(水):女性活躍推進(担当:篠田)
④ 12/25(水):LGBTQ:人権問題(担当:五十嵐)
⑤ 1/15(水):障害者雇用/働き方の多様性(担当:小嶋/山田)
⑥ 1/22(水):推進の仕方、体制など(担当:小嶋)

☞ すべての研修終了後に、希望者には個別面談(30分)を行います

※欠席者への録画視聴あり
※都合により内容が変更となる場合がございます。

【費用】 100,000円/人

 

参加申込は以下よりお願い致します。

https://forms.gle/rXRp4kxWVc4toheJ6

【お申込み締め切り】2024年11月25日

 

 

【担当講師】
小嶋 美代子:代表理事
株式会社アワシャーレ 代表取締役

大手IT企業にコンピュータエンジニアとして金融機関向けシステム開発に従事。先端技術教育や大規模システム導入教育などのプロジェクトリーダーおよび管理職を経験。ブランディングおよびダイバーシティ推進を牽引。
その後独立し、㈱アワシャーレ設立。企業、大学、地方自治体、社会活動など多角的にダイバーシティ&インクルージョンに関わっている。

山田 弘:副代表理事
ライフコーチ

大学卒業後に組織に所属し、キャリアブレイクをはさんで4つの企業を経験。
モノづくりとマーケティングに従事し、モノやサービスの価値をマーケットへ届けることを担当。4社目の経営破綻を切っ掛けに、個人のライフキャリアカウンセリングに関わるようになる。その後独立し、アセスメントを使用した自己理解の支援やキャリア教育にも関わる。国家資格キャリアコンサルタント(キャリアコンサルティング技能士(2級))、Gallup認定ストレングスコーチ、NLPプロフェッショナルコーチ、JCAA認定コミュニケーション・トレーナー

稲葉 哲治:理事
エシカルフォワードプロデューサー

開成、東京大学から一転、中退して社会的ひきこもりを経験。当事者性を活かして大手企業にて、新規事業、若者キャリア支援会社起業、人事、人事コミュニティ運営等に従事。
ワールドカフェ・OSTファシリテーターとして活動しながら、エシカルを軸にソーシャルセクターでも活動。フィリピン少数民族と作るブランド「EDAYA」やセレクトショップ「エシカルペイフォワード」、などで人と社会の関わり方の変革を行う他、ソーシャルビジネスのハンズオンインキュベーションも実施。

五十嵐 ゆり:理事
レインボーノッツ合同会社 代表

2012年LGBTQ支援団体Rainbow Soupを発足。2015年3月にNPO法人化し、レズビアンであることをオープンにする。2018年、レインボーノッツ合同会社を設立。当事者としての経験や最新情報などをベースに、企業・自治体のSOGI・LGBTQ施策支援・社外相談窓口対応を展開。

篠田 寛子:理事
有限会社クレオ 代表取締役

経営コンサルティング会社にて人事・採用支援に従事した後独立し、1997年有限会社クレオ設立。家族の介護をきっかけに女性が働き続ける難しさを実感。厚労省の中小企業のための女性活躍推進アドバイザーに従事したことをきっかけに、女性活躍推進やダイバーシティ戦略に携わるようになる。

女性が管理職になる時によく起きる「はて?」・・小嶋美代子

「はて?」

最近、わたしの周りでよく聞くセリフです。ドラマをきっかけにジェンダーのことが気になるようになったようです。あらためてドラマの影響力を感じます。

今日は、女性が管理職になる時によく起きる「はて?」を整理してみました。

 

  • はて?わたしが昇格するなんて滅相もない

まさか自分が昇格するなんて思ってもみなかった、と聞くと、わたしは「このご時世にほんまかいな」と疑ってしまいます。本当は予期していたのに想定外だと主張するケースでよくあるのは、セルフ・ハンディキャッピングです。試験前に勉強したか問われて「ぜーんぜん!」と答えるアレです。美しさの秘訣を聞かれた女性芸能人が「特別な事は何も」と答えるのも同じです。この心理はセルフハンディキャッピングと言い、失敗時の言い訳ともいえます。また、必死にならないことが美徳という価値観から来ていいます。女性が、管理職に興味ないことを美徳と捉えていることも影響しているように思います。

 

  • はて?それは偶然でしょう

管理職になることを予想はしていたけれど、そのタイミングが早かったという話も聞きます。管理職キャリアの期待を感じ、自らもそのつもりで経験を積んできたものの、まだまだ自分には無理だろうと思っていたので、辞令を見て驚くのです。仕事で成功してもそれは自分の能力によるものではなく、偶然や他者に理由があると考えることが、とりわけ成功者の女性に多く見られます。インポスター症候群と呼ばれています。

 

  • はて?聞いたこともない

上司から管理職としてのキャリアについて聞かされていなかったという女性が多く存在します。上司部下が男性同士の場合、「次の昇格候補に名前が挙がってるから抜かりなくやれよ」など檄を飛ばされることがあります。こうしてちょっとした耳打ちをして、男性同士がうまく事をまわすようにつくるコミュニティをオールドボーイズネットワークと言います。もちろんそこに女性は入っていませんし、女性同士がそのような機能を持つことがまだ少ないと言えます。

 

はて?管理職の適正とは何だろう

「疲れた管理職を見て希望が持てなくなった」、「ワークライフバランスを重視したい」、「専門性を磨きたい」、このような声を働く女性から聞きます。いずれも最初は小さな不安から始まります。どんなことにも不安はつきものですが、強い不安先行やリスク予防は自己防衛からくるとも言われています。管理職は仕事が成功するようあらゆるリスクを排除し、資源を適切に配分し、問題を自ら発見し解決することが求められます。そう考えると、管理職になりたくないと主張する不安先行型ネガティブ思考は、管理職の適性があるともいえます。

 

はて?男性は嬉しいのだろうか

一方、管理職候補の男性から同様の声はほとんど上がりません。管理職になりたいのでしょうか?実は、男性の中に弱音を吐けず苦しむ人がいます。男らしさの呪縛といわれます。心当たりがありませんか?痛い注射に泣いて叱られた、Yesかハイしか選択肢がないと言われた、とか。女性は選択肢があるから「なりたくない」と主張しますが、選択肢がないと感じている男性は本音を出すことができません。アンコンシャスバイアスに縛られているのです。

 

はて?女性だから選ばれたのか

女性だからという理由で選ばれたくない、実力で評価されたい、こういった声も多く聞きます。管理職になった後でさえ続きます。女性活躍を声高に叫ぶと、ひいきされているみたいで嫌だというわけです。なぜこんなに女性、女性と言われるのか。もっと静かにしてほしい。わたしはただ自分の仕事がしたいだけ。わたしのことを放っておいてほしい、そっとしておいてほしい。そんな声も聞こえますが、そのたびにわたしは、むかしの自分と重ねて、共感します。わたしはわたしなりに一生懸命仕事してきたし、女性だからと言って特別な対応をされたわけではない、と思っているのです。しかし、事実は異なります。生活、教育、仕事の場において安全に守られることで、結果的に機会を喪失することが幾度もありました。女性だからと表面に出していないだけです。

 

わたしは働く女性に対する研修や講演で、必ず次のようにお伝えします。

キャリアアップはこの時代に生まれたわたしたちに与えられたミッションである、どうせなら運命を嘆くより楽しく仲間をつくり前進しよう、とお伝えします。女性が働くのがあたりまえになったように、管理職になるのが不自然でない未来のあたりまえをつくりましょう。わたしたちの挑戦は、歴史に残る小さな偉業です。

小嶋美代子

ブログ:ダイバーシティの中で語られる共感とは・・篠田寛子

ダイバーシティを推進するために「共感力を磨きましょう」という言葉を耳にしたことがあるかもしれません。

共感とは、相手の気持ちや考えに寄り添い、その背景を理解しようとする姿勢です。単なる同意ではなく、なぜ相手がそう考えるのかを知ろうと努めることで、誤解や偏見が減り、深いコミュニケーションが生まれます。多様な意見や価値観に対して共感することで、職場やコミュニティでの一体感が高まり、多様性を活かした新しい価値の創造につながります。

というように、私も研修で共感の重要性を伝えていますが、共感について今一度考えてみたいと思います。

  • 共感そのものが難しいと感じる人がいるようだ
  • 共感力がある人でも、状況によってその度合いが変わることがあるようだ
  • 不安なとき、自分を守るために共感しない選択をする人がいるようだ
  • 共感疲労という言葉があるが、やり過ぎないために何が必要か?
  • 共感さえすれば解決と思っている人がいるのではないか?

こうした疑問が浮かびます。

8月21日のNHK朝ドラ『虎に翼』では、主人公の寅子が所長の桂場に、結婚後も旧姓で働けないかと尋ね、却下されるシーンがありました。続けて桂場が「なぜそんなくだらないことにこだわるんだ」と言い放ちますが、寅子は「どうしてもこだわりたいことが、人にはそれぞれあるんです。私のこだわりをくだらないと断じられる筋合いはありません」と反論します。これを聞いた桂場は「失言だった!」と謝罪し、「要望は認められないが、今のは君の言うとおりだ」と前言を撤回します。

このシーンから、共感に至るまでの段階があることを感じました。

すぐに共感できないこともありますし、相手に違和感を与えることもあるでしょう。しかし、率直に話し合うことで理解が深まり、共感に至るということがありそうです。

そして、桂場が共感の重要性を意識していたかは不明ですが、彼の態度からは寅子を尊重しようとする姿勢がうかがえます。

ということは、何でも共感しようとするよりも、まずは相手を尊重することを意識することが大切であり、共感は、その結果として自然に現れるものかもしれません。

いやいや、尊重にプラスして、共感しようという姿勢が大事というようにも思います。

ということは、自然に現れるものではなく、やはり共感しようという気持ちはそもそも必要なのかなと思えてきます。

まだまだ共感について考えてみたいと思えてきました。

皆さんはどう思いますか?

篠田寛子

GEWEL設立メンバーである、佐渡アンさん、堀井紀壬子さんを偲んで

堀井紀壬子さんと佐渡アンさんが、今年相次いで亡くなられました。

佐渡アンさんは、GEWELの設立当初から、ダボス会議の女性版とも言われる「世界女性会議」(Global Summit of Women)の日本開催を目指し、長年にわたり活動されてきました。2017年に東京での開催が実現したのは、アンさんが中心となり、多くの人々の力を結集した賜物です。

また、GEWELの活動を通じて、企業の女性リーダーを励まし、アンさん自身がロールモデルとしてリーダーシップを発揮してこられました。

 

堀井紀壬子さんは、日本の女性たちがこれからリーダーとして活躍するためにとGEWEL設立に尽力されました。

多くの女性達が彼女の姿勢やスキルを学び、その後各地で活躍しています。

 

お二人の夢と確固たる意志が無ければ、GEWELの誕生はありませんでした。そのご功績に深く感謝し、心よりお悔やみ申し上げます。

お二人の想いと遺された足跡は、これからも私たちの心に生き続け、次の世代へと受け継がれていくことでしょう。

GEWEL理事一同

 

 

設立経緯はこちらから
https://www.gewel.org/about/organization-overview/

 

 

ブログ :「手話」をテーマに異文化コミュニケーション・・五十嵐ゆり

ある自治体のLGBTQ+啓発事業の一環として、映画上映会の企画・運営を担当しています。昨年は、トランスジェンダーをテーマにした作品「片袖の魚」を上映したので、今年はテーマを変えて、LGBTQ+と“ろう”をテーマにした作品「ジンジャーミルク」を選びました。

監督の今井ミカさんは、第一言語が日本手話のろう者で、2018年には「虹色の朝が来るまで」にて、ろう者の同性カップルを主役とした作品を作っています。地方都市のろう者のコミュニティの狭さや、家族との対立、ろうのLGBTQ+交流会での新しい出会いなどが描かれており、ダブルマイノリティと言われる人々の日常や喜怒哀楽を、映画を通じて追体験することができたので、今井監督の次なる作品に大変期待していました。

その作品、「ジンジャーミルク」は、初見で大きな衝撃を受けました。

日本手話と日本語は、全く別の言語であることを改めて痛感させられました。聴者(聴覚に障害がない人)がある手話を使ったことによってすれ違いが生じますが、詳細を書くとネタバレになっちゃいますので、ここは伏せます。ぜひ作品をご覧ください。日本手話は独特の文法体系を持っていて、日本語とは語順も異なるそうです。お恥ずかしながら私は以前、手話は聴者が話す日本語をハンドサインで翻訳しているものと思い込んでいましたが、それは、日本語対応手話、と呼ばれるものです。日本手話は、第一言語として手話を習得した方が多く使うものだそうです。

映画の主人公でろう者の健斗は「自分はゲイかも」と感じ、聴者であり同性の同級生に思いを寄せます。ろう者と聴者のコミュニケーションや文化の違いが、様々な形で表現され、ハッとさせられる場面が数多く登場します。レズビアンとして様々な情報発信や啓発活動に携わる自分自身が、ダブルマイノリティの方々の苦悩についてまだまだ分かっていなかったと、胸が痛くなるような思いで観ていました。

上映後のアフタートークでは、監督にお越しいただき、映画監督になったきっかけや、本作に込めた思い、作品に関する補足的な説明やエピソードをご紹介いただき、その後は参加者との質疑応答の時間を設けました。ろうの方々も多数来場していて、中には質問をした方もおられました。聴者に対しては、手話通訳の方が日本語に通訳してくださいます。私は進行役として前方にいて、参加者の皆さんの様子が手に取るようにわかる場所にいました。とても印象的だったのは、質疑応答のやりとりのさなか、大きく頷く人がいたり、ろうの方々が生き生きとした表情を見せていたり、会場の温度が数度上がったのではと思うくらいの皆さんのパッションがあふれる光景でした。

知りたい、学びたい、という気持ちを持っている方が、そもそも参加してくれているので自然なことかもしれません。それでも今日は、コミュニケーションや文化の違いを体感し、お互いを尊重することの大切さを感じてくれた人がひとりでも増えたのではないか、その人たちが周りの人、一人でもいいからその思いを伝えてくれたらと、願わずにいられませんでした。ダイバーシティ&インクルージョンの理解や認識をさらに深めたい方に、「ジンジャーミルク」、お勧めします。

五十嵐ゆり

企業研修の講師(ダイバーシティ研修講師)向け研修  受講者募集中

ダイバーシティ研修講師のみなさん、講義内容や伝え方について不安になったことはありませんか?この伝え方は誤解がないだろうか、など。

 

「ダイバーシティ推進者研修(研修講師向け)」は、組織のダイバーシティ推進を研修で、企業を外部から支援している方を応援する研修です。

これまで、女性活躍、障害者、LGBTQなどの個別テーマを含むダイバーシティ推進に関する、企業向けの研修を行ったことがある講師の方々が対象です。

ダイバーシティ推進は経営戦略の一環です。そのため、ダイバーシティ推進の研修講師は、企業経営に外部から影響を与える重要な存在と言えます。

しかし、講師の方々から、「自分の専門領域以外のことを聞かれると自信が無い」、「独自に研修内容を検討しているが客観的な視点が欲しい」など悩む声を良く耳にします。

そこで、「ダイバーシティ推進者研修(研修講師向け)」では全6回に渡り、様々な視点で考え、受講者同士で具体的なケースについて学びあい、今後のご自身の研修に活かしていただけるように構成しています。

 

◆講座内容

・第1回、第2回

ダイバーシティ推進総論(女性活躍、LGBTQ、障害者、人権、グローバル など)

※2回に渡ってダイバーシティ推進全体の知識と情報を提供する講義を行います

 

・第3回、第4回、第5回

各回ごとに、受講者や企業の担当者から質問を受ける場面を設定します。

その状況において研修講師としてどんな心持ちで臨むのか、大切にしたいポイントや役立つスキルを検討します。

※ダイバーシティ企業担当者の期待、研修参加者の期待、社会の期待を念頭に、研修の現場で良くある事例、研修担当者から良く投げかけられる質問など、どう向き合ったらいいか悩みがちな状況を想定しています。

 ・第5回終了後、受講者には実際の研修を企画し、サマリーを書いていただき、冒頭の部分を録画したものを提出していただきます。

 

・第6回

提出物を発表していただき、受講者同士フィードバックを行います。

 

★第5回と第6回の期間に、希望者には30分メンターセッションを行います。

 

◆開催方法

・方法: オンラインZoom

・日程及びスケジュール: 各回 2時間 19:30-21:30

2024年9/6、9/13、9/20、9/27、10/4、11/1

※10/4~11/1の間に課題提出及び一人1回30分の個別のメンターセッション

 

◆受講費

・15万円(GEWEL20周年特別価格)

 

◆初回限定5名まで

 

◆対象者(下記①と②の条件を満たす方)

①これまで既に、ダイバーシティ研修を企業向けに行ったことのある講師の方。

②研修を企画して、その様子を録画する課題を提出可能な方

※受講対象かどうか不安な方は、事前にお問い合わせください。

 

◆お申し込みはこちらまで

https://peatix.com/event/4073569

ブログ:マックルモアから学ぶ「特権」との向き合い方・・稲葉 哲治

アメリカ・シアトル出身のラッパー、マックルモア(Macklemore)が5月に発表した新曲『HIND’S HALL(ヒンズホール)』は、みなさん聞かれましたでしょうか?

ニューヨークのコロンビア大学でガザ反戦デモを行う学生たちに連帯し、自国のあり方を問う曲。ベトナム反戦運動の舞台にもなった同大学の象徴的建築ハミルトンホールが、ヒンド・ラジャブさんというパレスチナの少女への追悼から「ヒンズホール」と呼ばれだしたことに由来した曲名になっています。収益は全てUNRWA(国際連合パレスチナ難民救済事業機関)に寄付されるとのことです。

明るく楽しいノリノリの曲も数多く発表しているマックルモアですが、折々で社会の不条理さとそれに直面する人のあり方を抉るように問う作品を発表しています。

有名なものは、同性愛をテーマとした『Same Love』でしょう。繊細なピアノの旋律にのせた内向的な歌い方で「小学校3年の時、自分はゲイだって思っていた」という独白から始まるこの曲は、逡巡する思考を吐露しながらも、お互いを尊重し理解できないものへの怖れを乗り越えながら、社会を自分たちで変えていくこと(We have to change us)を呼びかける、とても美しい作品です。ミュージックビデオも感動的なため、5分半程ですが涙もろいかたは泣いちゃうかもしれません。

そんな『Same Love』もぜひ聞いていただきたいのですが、僕が本稿で紹介したい曲は2016年に発表された『White Privilege II』です。

題名の通り「白人特権」(=黒人・有色人種差別)についての曲ですが、この作品を意義深くかつ複雑なものにしている理由として、歌い手のマックルモア自身はマジョリティ側・特権を享受する側である白人(かつ男性)であり、その立場からマイノリティの活動(Black Lives Matter 運動)に加わっている、という背景があります。

曲の中でマックルモアは、マイノリティの活動においては非当事者であり、むしろ抑圧者・簒奪者側に属しているマジョリティの自分自身が活動の輪の中にいていいのか、一緒に抗議の声を上げることが許されるのか、と厳しい自己批判とともに悩みます。

この自己批判や悩みを、みなさんも感じたことはあるでしょうか?

自分自身の特権と、向き合ったことはあるでしょうか?

非当事者として、マイノリティや社会的弱者の方たちと活動するとき、支援を行うとき、自分自身の特権(それはマイノリティや社会的弱者を苦しめている原因だったりします)と向きあわなければ、偽善どころの話しではなく、支援をすることで自分だけが気持ちよくなる、感動ポルノを味わうだけになる、という結末にしかならない、と僕は思います。それは結果として、マイノリティや社会的弱者の方を消費することになり、社会の溝をさらに深めることにもなりかねません。

『White Privilege II』は、Black Lives Matter のデモの中で拾われたものを中心にたくさんの人々のたくさんの声に満ちています。それらは混乱を極めていて収拾がつきません。白人男性であるマックルモアも、自分自身の特権を自覚したからといって、何をすればよいのかわかりません。歴史や理屈を語ってかっこつけてみても、所詮はひたすら、どうすりゃいいんだーーと言っているだけです。

私たちも、きっと同じことになるでしょう。今なっている人も多いでしょう。

でも最後に、Your silence is a luxury, hip-hop is not a luxury、と歌われます。黙っていられることは特権であり、黙っていることはマイノリティや社会的弱者の方を苦しめている社会構造を維持することに加担することになります。沈黙は、贅沢。誰かの犠牲の上にある贅沢です。私の、あなたのあり方・生き方・仕事(マックルモアにとってはその総体がヒップホップ)は、いつまでそんな贅沢を享受し続けるのでしょうか?

黙っていれば、課題の一部。しかし混乱し答えもなく迷いばかりであっても、声を上げて少しでも行動することで、解決の一部になれるかも。D&Iが当たり前となる未来のために、自分自身の特権を問い、沈黙を乗り越えていくことを、みなさんとともに続けていきたいと思っています。

マックルモアのそれぞれの曲は、各音楽配信サービスやYouTubeで聞くことができます。ぜひ聞いて、感想などお聞かせください。

稲葉 哲治

ダイバーシティ&インクルージョン基礎 再開します!

2021年に開催して好評だった基礎を、ご要望にお応えして再開します!

以前ご参加いただいた方も、初めての方も、どなたでもご参加できます。

ダイバーシティ&インクルージョン

聞いたことはあるけど、よくわからない…
どこから考えていけばいいんだろう?
別の視点で考え直したい

ダイバーシティ&インクルージョンを知れば知るほど、様々な視点があるなと感じている人や、これから初めて考えてみたいなと思う人まで、色んな方々と意見交換してみませんか。

D&I基礎では、
・ダイバーシティ&インクルージョンを知る
・ダイバーシティ&インクルージョンのデータ
・私とダイバーシティ&インクルージョン
という3部構成で、皆さまと一緒に考える場を提供します。

ぜひご参加下さい。 続きを読む