GEWELとわたし(宮田祐子)

NPO法人GEWELは2003年の設立以降、ダイバーシティ&インクルージョンを中心に、多くのひとに影響を与えてきました。GEWELと関わったことをきっかけに、新しい何かを起こしてきた「コトおこし」の例を紹介していきます。

File19:宮田祐子(ミヤタユウコ)

GEWEL正会員 / キャリア・コンサルタント

Q: あなたを掛け算で表現すると?
「物語」 x 「好奇心」 x 「成長」

東北で育ち、新卒で入社した会社の倒産(勤務中にニュース速報で知りました)を経て、東京の人材コンサルティング会社に転職しました。
今はフリーランスでキャリアコンサルタントとして、働いています。

小さい頃から、好きなことには没頭するけれども、嫌いなことは徹底して拒否する、個性の強い子供でした。しかしながら、地域や学校のクラスや仲間にインクルードされており、私自身も人と違うことがあまり気になりませんでした。周囲は苦労していたと思いますが、自分らしく生きてきたように思います。

小さいころから本(物語)が好きで、国語の教科書は配布された日に読み終えていました。夏休みの課題として出る読書感想文が1枚では物足りず、1日一冊分書き、独自に読書感想ノートを提出したりしていました。

物語好きの延長線上で、人の話を聞くことも好きでした。
これまでどんな物語を生きていて、なにが大切で、どんな時が幸せで、これからどんな風に生きていきたいのかということへの好奇心が強く、質問を重ねながら聞く傾向があったと思います。

大人になってから、「その人らしさ」に寄り添いながら自己決定を支える、キャリア・カウンセリングという仕事に出会ったのは、必然だったのかもしれません。

 

Q: GEWEL との出会い
元代表理事の村松邦子さんからのご紹介

村松さんとの出会いそのものは10年前だったのですが、GEWELの活動に関わるようになったのは、2016年頃です。
私の関心領域(女性・健康)と、 GEWELの活動テーマが重なったタイミングでお誘いいただきました。

賛助会員から始め、今は正会員として活動していますが、物語でいう、起承転結の「転」をもたらしてくれる場だと感じています。

自分では起こせなかった「転」
通り過ぎてしまった「転」
いつかはかなえたいと願っていた「転」
想像もしなかった「転」

「転」のきっかけをいただき、支えられ、エンパワメントされる場でありながら、誰かの「転」に関わる機会であり、社会の「転」を担う場でもあると感じています。

「結」の先の物語を、GEWELで続けることもできるし、別の場所で次のステージへつなげることもできるし、両輪で進めていくこともできる自由な場です。とはいえ、自分がどうありたいのかを問われる場なので、待っているだけの人には何も起こらない場なのかもしれません。

 

Q. 具体的な転機やその後に訪れた変化は?
心と身体とキャリアのストレッチ

「子育てしながらだから、この辺までだろう」という枠を自分にはめ、迷惑をかけない範囲を模索しながら生きるという、人生の第2章に戸惑いを感じながら生きていた私の第3章を始める節目となりました。

何かを諦めるのではなく、新しい正解を創造していこうという気持ちの変化が訪れました。

ワーキングマザーに対する世間の見方は様々で、まさに過渡期。様々な正解・不正解が四方八方で語られ、押し付けられ、変化も速いので、周囲の声はあまり気にしないほうがいいという気持ちとは裏腹に、世間に見張られているような気持ちになりがちでした。心も身体もガチガチに硬くなり、可動域も狭まり、本来の自分を見失っていましたが、母親という人生を選んだ責任の重さによるものであり、当たり前だと自分に言い聞かせていました。

しかし、GEWELに出会い、ちょっと無理かなというチャレンジをする機会やサポートを頂いたことで、柔軟性を取り戻していきました。

それは、個人が尊重され、見守られる場だったからだと思います。
多様なキャリアを歩んでいる方や、グローバルなステージで活躍されている方々に
お会いできることで視野が広がるだけではなく、社外上司というかメンターのような存在となる方との出会いによって、凝り固まったものがほぐれていきました。

本音を言うと、自立と個が尊重される組織の柔軟さに戸惑いもあります。
とはいえ、緩やかなつながりの中で育てていただいているような感覚がありますし、もっともっとのびやかに生きていけるような気がしています。

 

Q. 今どんなコトを起こしていますか?
D&I×女性×well-being(健康)

「女性」というキーワードがふさわしいかどうかは悩ましいのですが、身体的な特性や社会的な役割意識が、能力発揮を封じ込めていたり、意思の尊重を阻害していたり、選択肢を奪ったりしていることがあるように思います。

悪意があるというよりも、無意識に生じていることも多く、ちょっとしたきっかけで気づきが生じると、加速度的に変化が起こる可能性があるようにも感じています。

今年、私が起こしている「コト」は、以下の2つです。
・女性の健康をダイバーシティの視点で考える場を作ること
・インクルージョンを学びあう場を作ること

時代の物語は、一人一人の物語が交錯しあい、影響し合っているので、上記3つのキーワードにピンときた人たちと共に、コトを起こしていければと思います。

 

Q. これから起こしたいコトは?
well-beingを支えあう関係や場

今、起こしているコトの土台であり、延長線上にあるテーマなのですが、引き続き追及していければと思っています。

well-beingには「物語」の力が必要だと考えています。
何がどう必要なのかは、自分でもまだよくわかっていないのですが、そのうち見えてくるだろうという確信はあります。

その「転」期が、いつ訪れるのか楽しみにしながら、今、自分の心が動かされるテーマや人との出会いを愉しもうと思います。

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