NPO法人GEWELは2003年の設立以降、ダイバーシティ&インクルージョンを中心に、多くのひとに影響を与えてきました。GEWELと関わったことをきっかけに、新しい何かを起こしてきた「コトおこし」の例を紹介していきます。
File13:保坂梨恵(ホサカリエ)
あおもり働き方研究所 所長
株式会社グローバルフィールド 代表取締役
Q: あなたを掛け算で表現すると?
働く x 食べる x 楽しい
工業高専を卒業し、原子力施設の技術職として10年以上勤務。
会社員時代には、激務やハラスメント問題も経験し、女性活躍や働き方改革を手掛けたいという想いから、個人事業である「あおもり働き方研究所」を開業しました。青森県内にある企業様の業務をオンラインで代行したり、コンサルティングを行っています。
昨年からは、青森県の地鶏「青森シャモロック」の飼育から販売までを手掛ける「株式会社グローバルフィールド」の代表も務めることになりました。
あおもり働き方研究所でも、株式会社グローバルフィールドでも心がけているのは「働いていて楽しいか?」ということです。
そして良い仕事ができた日は、美味しい食事とお酒で自分を労い、次の仕事への英気を養うことにしています。
Q: GEWEL との出会い
地方に居ても「参加できる」
GEWELとの出会いは、青森県庁が主催していた「奥入瀬サミット」がきっかけ。
正確に言うとこのサミットの場ではなく、サミット参加者のグループページでの書き込みでした。
きっかけとなった書き込みの主は、現在代表理事を務めている小嶋美代子さん。
「GEWELのオープンフォーラムを地方で中継してくれる方はいませんか?」
ちなみにこの時、まだ小嶋さんとは面識がなかったのですが、この書き込みを見て、「これは手を挙げなければ!」となったのを今でもはっきり覚えています。
その日のうちに小嶋さんとメッセージをやり取りし、GEWELのオープンフォーラムを青森県でも中継することに。
それから毎年、規模は小さいながらも青森県でオープンフォーラムを中継し、今ではきっかけとなった奥入瀬サミットも事務局を担当。青森にいる人の次の「きっかけ」作りに奔走しています。
Q. 具体的な転機やその後に訪れた変化は?
新しい道に飛び出した
GEWELに出会った頃はまだ会社員でしたが、進みたい道、挑戦したいことがあり、会社を辞めようかと思い始めたところでした。
オープンフォーラムを中継させてもらったことで、GEWELの他のメンバーの方々にも出会い、青森でも多くの出会いを経験し、ついに退職、そして起業を決心しました。
2017年の奥入瀬サミットではGEWELのミニトークに登壇。
私はこういうことをやりたいんだと素直に言える、そしてそれを周りが受け止めてくれる場があったことで、私は大きな一歩を踏み出すことができました。
Q. 今どんなコトを起こしていますか?
青森にいる人の「きっかけ」づくり
私がGEWELや奥入瀬サミットをきっかけに新たな道に挑戦したように、青森にいる人の「きっかけ」づくりに力を注いでいます。
青森に居ると「仕事がない」「働く場所がない」と言いがちですが、そうではないということ、視点を変えれば「きっかけ」の宝庫なのだということを
一人でも多くの人に気づいてもらえるようにしたいというのが、今の私の目標です。あとは、昨年があまりにも激動の1年だったので、今年は自分をいたわることもしていきたいですね。
Q. これから起こしたいコトは?
地元の特産品を売り出す総合商社を目指す
青森シャモロックの事業を通じて感じたのは、会社のある五戸町では畜産や野菜、日本酒などとても美味しいものが数多くあるにも関わらず、都市部ではなかなか知られていないことを知りました。それぞれの会社は規模も小さく、販路を拡大しようにも体力がないなどの問題点を抱えています。
私がこれから起こしたいことは、そんな地元の特産品をもっと知ってもらえるようにすること。今の会社で行うか、新しい会社を作るかはまだ悩み中ですが、全国の皆さまに青森の味をお届けしていきたいです。