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日本人の親切さ車いすで実感 サンジーヴ氏の日経連載 「Nippon ビジネス戦記」2013.0805

2013/08/22
日本人の親切さ車いすで実感
サンジーヴ スィンハ

6月の休日、サッカーをしていて足をけがしてしまった。痛くて動けず、救急車を呼ぶしかなかった。3分後に救急車が到着すると、すぐに呼吸や脈、体温をチェックし、整形外科医がいる近くの病院へ搬送され。病院では保険証の有無を聞かれる前に診察を受け、〈数日間、足を安静にするよう指示され、車いすで帰宅した。

しばらく外出をためらっていたが、天気が良い日に勇気を出して車いすで出かけてみた。マンションのエレベーターには、低い位置に車いすのマークが付いたボタンのパネルがあり、その配慮に感心した。外に出て車いすの散歩を始めると、道路の段差も少なく、都内の自宅から2キロぐらいの築地本願寺まで楽に来てしまった。

翌日、マンションの前で手を挙げてタクシーに止まってもらうと、運転手さんが親切に車いすを
折り畳んでトランクに入れてくれた。そのとき、何もこだわらず借りた車いすに折り畳む機能があることを知り、驚いた。以前、街づくりの活動をする日本人の友人が、全ての人が使いやすいユニバーサルデザインにこだわっていたことを思い出した。

目の不自由な人が普通に電車の乗り降りをする場面も日本ではよくみかける。もちろん、まだ整備途上のところもあると思うが、日本でけがをした私のような外国人には、日本の救急搬送のシステムやユニバーサルデザインに、とても安心させられた。そして、数字や形では表せない日本人の親切心。この優しさが日本の安定感とチームワークにつながり、経済的な生産性にもつながっている。そう実感した数日間の車いす生活だった。
(サン・アンド・サンズグループ代表)