GEWELとわたし(早坂顕子)

NPO法人GEWELは2003年の設立以降、ダイバーシティ&インクルージョンを中心に、多くのひとに影響を与えてきました。GEWELと関わったことをきっかけに、新しい何かを起こしてきた「コトおこし」の例を紹介していきます。

File09:早坂顕子(ハヤサカアキコ)

COPROX代表 人材・組織開発コンサルタント
インプロビゼーション(即興)思考・発言のTHINK ON YOUR FEETR公認トレーナー
感情知能(EQ)診断・トレーナー

Q. あなたを掛け算で表現すると?
不思議×知りたい×はたらく

キャリアの前半は、医療・医薬業界に、中盤は人材開発、後半は独立・フリーランスになり、中盤から引き続き、企業内の組織・人材開発を仕事にしています。
「自分で稼ぐ」という意識は子どもの頃から強いようです。
転機はいつも、「何で?」と感じる小さな瞬間から始まります。不思議から知りたいという動機に変化し、活動のフィールドのシフトへとつながっているように思います。
個人的には子育てが終盤になり、また違うステージに入る予感がしています。

Q. GEWELとの出会いは?
家族を通し実感した多様性

理事に誘われて座談会に参加したのがきっかけです。確か、初めてで勝手がわからず、「女性、女性って話をするのは嫌いです」と言った覚えがあります(笑)。今思うと、ダイバーシティはまず女性のことから論じられるという場面を多く経験していたので、無意識ながら違和感があったのかも。
しかし、当時の私は、ダイバーシティの知識はありましたが、実践はよくわかっていませんでした。
当時、ダイバーシティの話になると、女性のことがよく言われますし、実際、仕事をしていても課題として多いと感じていましたが、体感覚として感じたのは、両親が共に働きながら障がい者手帳を持つことになった時期。
本当に予想外の出来事で驚きました。病によって障がいを抱えて生きることを間近で見ることにより、障がい者である条件は法律や定義で設定された基準であることや、かつ組織都合があることも知りました。

両親(当事者)にしかわからない思い、健康は永遠でないことも知りました。同時に身体の変化により少数派となってしまうことや、そうでない状態との境界や線引きが不思議でした。その人はその人なのに―。こうした経験を通し、たくさんの見方や考え方を間近で見たことは、D&Iをより知りたくなる動機でした。

 

Q. 具体的な転機やその後に訪れた変化は?
GEWELを通した越境学習

私はずっと働いてはきましたが、管理職経験がありません。そこで、組織管理の実践にと、GEWELの管理業務を期間限定で挑戦しました。結果は・・・。当時は相当落ち込みました。そう、私の癖がもろに出たのです。1年経った今は冷静に振り返り、関与者には迷惑もかけたかもしれないけれど、マイナスはない(だろう)と(笑)。カオスを経験できて、冷静になるところまで一巡できたのは貴重な経験でした。

Q. 今どんなコトを起こしていますか?
学び直しを通じてヒトの言語化を探究

大学院への再進学です。10年毎に働きと学びを繰り返していて、10年以上人材・組織開発業務に携わったことがきっかけで、「発言しない」「発言できない」状態や思考について学びを深め、実証研究を行っています。発言は認識の一つですから、言語化のプロセスを検証して、誰もが自分の考えを明らかにしたり、他者と意見を交わす機会を増やせるようにしたいです。自分の考えの言語化は意外と難しいことです。
しかし、その言語化のプロセスは、自分の可能性や視点の多様さに気付くのに、大切な能力だと思っています。
認知・言語・文化・風土等々範囲が広すぎて、本業を減らして取り組んでもなお、一進一退ではありますが、諦めずに形にします。

Q. これから起こしたいコトは?
 ひたすら研究の道へ

研究へのチャレンジが続いているので、継続以外ないです。
元々は「自分の考えを整理して発言する」ということを研究していましたが、実証研究で知りたい要素につき当たり、これから何か発見がありそうで楽しみです。

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